恋昇り6「明日の朝またおはようと言うために」/トビラ
」
「いくつか候補はあるけど……。そうだな。もう少し情報がほしい。それも踏まえてなんだけど、榛名さんの方は、どうだった?」
連座と菜良雲が私を見る。
「一言で言えば、気味が悪かった」
その後の言葉が続かない。
連座と菜良雲はじっと私の言葉を待つ。
「はじめから言うと、街を歩いていて、不自然なほど違和感がなかった」
「それは、地形とか街の雰囲気として?」
「うん、そうだね。九理の華は、よくある繁華街という感じかな。普通は、こういう街は任務に関係なく、怪しい雰囲気の場所ってあるよね。なんというか、ここから先は深い闇につながっていそうな場所」
連座は頷き、菜良雲は「ああ」と言う。
「
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