プールの水は何色でも構わない/ホロウ・シカエルボク
必要としているのは、俺が知っているものがどれだけそこにあるのかということだけだ、解かれることのない存在のまま、どれだけ映しだされているかというそのことだけなんだ、なんのために書いている、と聞かれることがある、知らない、と決まって俺は答える、もう理由など必要ではないのだ、どれだけ、現象として意味を持っていられるのか、表現者の価値などもともとそこだけなのではないのか?と近頃はよく考えるんだ、いいかい、結果とは成功のことじゃない、ましてや、社会的な認知度とか、名声のことなんかでは有り得ない、自分が見つめたものがそのままそこに在るかどうかだ、俺にはもうそれ以上のことは必要じゃなくなった、どうせ、すべては連
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