金属のリズムに違和感があるのはあたりまえ/ホロウ・シカエルボク
味はないが、浪費するわけでもない、ただある程度の量というものはあるだろう、でもそれを追求しようなんていう気もさらさらない、こだわりを持つことが大事だというものもいる、だけどそれは自分にとって本当に必要なものについてだけでいい、それでは駄目だと食い下がる連中は決まって本当に必要なものというのを持っていない、だからすべてを同等に扱ってしまうのだ、清潔さを好む人間の清掃が正しい清掃だとは俺は思わない、それはただただ執拗なだけなのだ、そんな人間が箒を振り回した部屋になど一秒も滞在したくない、自分に縛りを課す人間が正解を出している場面を俺は見たことがない、懸命さが伝えてくれるものは口の端が引きつった笑いくら
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