気づけよ、ユニークなメイクを施してたのはいったい誰だったのか/ホロウ・シカエルボク
 
い上げ、笑い声の聞こえた方へ適当に投げ飛ばす、うぎゃあ、と泣声が聞こえて、赤子がひとり倒れる、霊だろ?と俺は問いかける、観念的殺人、と、ひとりの赤子が自動読み上げソフトみたいな調子で答える、俺は鉈を拾い、そいつに向かって振り下ろす、そいつは素早く横移動して俺の鉈をかわす、なので俺は蹴っ飛ばす、うぎゃあ、と泣いてそいつは死ぬ、円を保てなくなった赤子たちは何故だか急に心許ない感じになった、経験値が足りない、と俺は彼らにアドバイスする、経験値が足りないよ、でもそんなこと、よく考えてみれば当たり前のことだよな、俺だっていまだに経験値が足りないんだ、RPGのキャラクターじゃない、999を超えたって数値は上が
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