あなたがわたしの近くや遠くにいる (長いので途中からでも途中でやめてもOKで.../ふるる
 
にあって
際限なく渇いていたわたしとあなたがいた
電車の窓から
飛べたらどんなにいいかと手を離した
もう遅い、とあなたは言うのでした
遅いから眠った方がいいと
わたしはこちどりの心配を
あなたは本の表紙の心配をしながら眠りに落ちました。
朝に起こしてくれる鳥はいなくなり
わたしたちを起こそうとゆするのは列車のベル
座席は暖かく
鼓動に近いから眠ってしまうんだと
優しくゆすられて多分もう眠い
途方もない力がわたしたちを生かそうとしまた奪い
なすすべはなく
ほおずきのように朱色の夕陽を全ての窓に四角く入れて
あなたを乗せ
わたしを降ろし
ここだ
雪のせいでおかしな
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