生きてるノイズが屠るものは/ホロウ・シカエルボク
択肢でいえばそれはたったひとつだけだ、その選択の先は徹底的に整備されていて見通しがよく、迷子になることなど有り得ない、正気ならまず、そっちを選ぼうなんて思わないはずのものだが、夜歩く死体のようにぼんやりとそちらへ歩いて行くやつらのなんと多いことか…また話が逸れた、迷子だ、迷子のような音だ、確かにその音は少しばかり俺を迷わせているかもしれない、なに、難しい話じゃない、些細なことには違いないさ、でもね、そんなことにこだわってしまうところが昔からあるんだ、年端も行かないころからさ…引っかかるものというのは脳に干渉するとだいたいの場合疑問符を大量に放出する、疑問符はだいたいの場合、歩いていれば足を止めさせ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)