Birthday Cake/ツチヤタカユキ
 
て、体からは、焼きそばソースが焦げついたような臭いがした。

「私、シオンと、同じ事したのかな?」
家に向かう道中、ついルカは口を滑らせてしまった。

「は?シオンって、誰だよ?」
後藤は、不審そうな顔でルカを見た。
もう隠し事なんかしたくないと、ルカは思った。
ありのままの自分を、愛して欲しかった。
私には、シオンという兄と、レンという弟が居た。

「シオンは私の兄。弟を殺したの」

風呂場で、シャワーを出しながら、あげた悲鳴。
全部シャワーの音に混ぜて、排水溝に流した。
世界中の音をミュートにして、ルカはその中で絶叫し続けた。
泣き過ぎて、頭痛がして、こめかみが
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