アイ・ガット・リズム/ホロウ・シカエルボク
ルだし、逆もまた然りだ、周囲はいつでも感覚が断線している、Wi-Fiの電波を気にし過ぎて他のことを気にしていない、思考は一度のタップ程度にしか動かない、服を着替えて外出する、群衆は魑魅魍魎だ、百鬼夜行を描いた人間はおそらくそのことを知っている、安い靴の靴底は脆い、歩きやすくするためにインソールを入れていると破れ始めても気がつかない、どこかを補うとどこかが綻びるのだ、ほとんどのことがそういう風に出来ている、街は変り映えしない、田舎町には文化という概念がない、文明の端っこがあるだけだ、この辺の連中は判りやすいことをシンプルだと言う、シンプルイズベストだと、あきれてものも言えない、それはあらゆることを試
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