血塗れの船で果てしない海を渡れ/ホロウ・シカエルボク
いや、こう聞いてみようか、そう思っていけない理由について考えてみたことがあるか―?教えてやろうか、不特定多数という曖昧で強固な自意識は他所へ行こうとする誰かの足を引っ張るのが得意なんだ、列を乱すな、きちんと並べ、ってなもんさ、まったくあいつらは、いつになったら卒業出来るんだろうね?首に縄付けて引っ張ってもらわないと朝飯すらひとりで食えやしないんだ、俺はそんなやつらを鼻で笑いながら、自分だけの遊戯にのめり込む、どんな手段を使おうと、そこには俺の名前が書いてある…そいつを受け取りに来る数奇な連中だって、俺の名前を当てにしている、俺はだから、なにか面白いことをしようといつも目論んでいるというわけさ…とこ
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