アラウンドアバウトミッドナイト/ホロウ・シカエルボク
食い破った虫たちのように溢れ出してくるだけ
果てしなく白い内容物は
センシティブだなんて片付けられなくもないけれど
失われた電話番号をコールするのが好きだ
それは繋がりの化石だ
使われていませんと告げる機械の声は
破られたガラス窓みたいな振動の余韻を残す
枠だけの窓から出来る限り遠くを眺めている
購入して数日
包装紙にくるまれたままだった本を取り出して
最初のページをめくる
眠りたくない夜は
出来る限り有意義な真似をしなければ
夜の鳥はパンクロックを歌う
突き刺すようなけたたましい鳴声
今じゃパンクも死んでしまったよなんて
ぼくがもしも音楽評論家だったな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)