機械的な清潔の上に横たわる混沌のあらすじ/ホロウ・シカエルボク
大きな声で、そこに届けてやるという意思を持って…わ、を受け取ったそれはボールを捕まえたラクロスのネットみたいに大きく仰け反り、そして返ってきた、ははっ、と俺は思わず笑った、ぶるぶると波紋が揺れながら広がった…こいつは試せる、俺は昨日書いた詩をそいつに向かって読んでみた、すべてを覚えているわけではなかったので不完全なものだったが…するとそいつはそれを食らうように津波となって押し寄せてきた、そして全身にその蠢きが広がる感触があった、俺は読み続けた、微弱な電流が身体中を走り回っているみたいだった、それは俺に魚の毒を思い出させた、そんなもの味わったことなどないが…そういう毒というイメージの話だ、幻覚はいき
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