機械的な清潔の上に横たわる混沌のあらすじ/ホロウ・シカエルボク
 
ずっと続いていた、距離感、と俺は思った、距離を知ろうとするからすべてはおかしくなる、基準を持たないことだ…これを、おかしなことだと思うことをまずやめることだ…それはそんなに難しくないことのように思えた、だって、今現在俺はその只中にいるのだもの…霊を見たことがない人間が、現実に目にした途端それを信じるのと似ているかもしれない、だから俺は、それは俺がこれまで知らなかっただけで、そういうことは普通にあるのだと、誰しもに起こりうることなのだというふうに思うことにした、つまり、受け入れようとしたわけだ、その、アクティブなオシログラフみたいなその蠢きを…そうすると胸の奥で居心地が悪そうにしていた不安がすっと消
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