サウンドとヴィジョンだけの短い夜の話/ホロウ・シカエルボク
ば、人生のすべてを意味あることで塗り潰せるやつなんて居ないのだ、ことさら懸命さを売りにする連中にはそのことはわからない、人生は無意味だ、ただ寄り添えば本当に無意味に終わるだけのものだ、ただ、その中で不意に、優しい稲妻のように脳天を撃つなにかに気づいたやつだけがほんの僅かな意味を持って生き抜くことが出来るのだ、ごく一般的な価値基準の中で目に見えるものだけを追いかけているやつらがみんな、同じ言葉を話しているのを聞いたことがあるだろう、覚えておきなよ、あれは一度貼り付けたら剥がすことが出来ないシールみたいなもんなんだ、俺は、そんなはずがないと昔思っていた、なにがしかの気づきをやつらに与えることが出来れば
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