明々後日の方向/ホロウ・シカエルボク
 
ちょっとでも興味あるなら、俺お前のことを○○さんに紹介出来るよ、どうかな?もちろん無理にとは言わないよ、だけどお前も、ちょっと違った文化を見てみるのもいいんじゃないかって、俺はそう思うんだよね、だからこうして久しぶりに電話してるって訳なんだ」、悪いけど興味もまるでないし時間もない、と俺は答えた、「覚えてるだろう、俺みたいな人間は社会の末端でさらにその隅っこをほじくるくらいの日常しか生きられないんだ、食い扶持のために端仕事をして、余った時間で自分を取り戻すことしか出来ないんだ、日常をいくら膨らましても意味がないんだよ、そういうわけだからさ…いまから仕事に出かけなきゃいけないんだ、わざわざ電話してくれ
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