201912第四週詩編/ただのみきや
 

地の汚れた泥土と交じり 濁り 集められる

この汚れたものを純化して
再び天に還らせるものは火

小さな火ではなく
太陽そのもののような大きな火で

一瞬にして在り様を変える
すべての汚れから分かたれて還る

水と火の結婚
生まれ変わるために

避けて通れない
在り様の死

互いを滅し合うような
運命の出会い

雪より白いものは何か
水より澄んだものは何か

火は現象でしかない
燃やすものと燃えるものから生じる

愛――ゆらめく仮象
地獄のように熱く天国まで送ってくれる



 * 
冬にこの街では美しい氷の彫像を造る
一定期間飾
[次のページ]
戻る   Point(1)