エゴ・エリス? 朝早く 週の初めに 日の既に登る頃/PAULA0125
り
霧に触れんと 暖かく
その帯白く 掻き乱す
雪解け水は 巌(いわお)を削り
潤すものは 喉に非ず
霊の隙間に 清水染み入る
朝の祈りを終えようと
我が胸には光 溢れよう
パン裂いた 皿置いて
家を出る足取りの 軽さを見て
友は呼ぶ 「お前も産んだか」と
私は答える 「ああ、産んだ」と
友は重ねて言う 「天を孕み 産んだのか」
重ねて答える 「産まぬのならば居らなんだ」
二人手を取り 王の住まう 宮へ急ぐと
朝起こした 白鳩をあやす 神の御子
遠く彼方から 我が君が為 摘む花の
音を聞いて 上げる御顔を
包む髪(くし)の隙間に 光零れるのを
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