201912第三週詩編/ただのみきや
 

詩人 言葉の俳優
演技にのめり込み現実となる

冷たくされたら直視できる
愛は歪(いびつ)で不格好
生の祭りの即興劇
不可知の真実が生み落とす残酷の美しさ

眼裏の残り火と風の間
怒涛のような静寂
果てしなく広がって
薄められて往く

しっとり包み込む闇に
光は 色となる
画家よりも素早い
最古のものは最新を凌駕する



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光は神の眼差し
見ることは光に依存する
だが夢は三重の帳の下
闇に依存する 闇は
誰の眼差しか



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人々がいとも容易く死んで往く
過ぎ去る早さは
遠い
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