201912第三週詩編/ただのみきや
往く
神話という文学のかたちがある
すでにある古典のことではなく
今あるこの世界や自らの魂の在り様の謂れを
奔放自由に解き明かし
ある程度の諦念も含め受容するための
過去を創作すること
論理にも倫理にもとらわれず
自己の存在の正当性(せいぜいが妥当性か)
わたしがわたしであるための
極めて個人的な神話
詩を書き続けていると
自らの中に繰り返される元型
祭りのようなものがあるのに気付く
性を称え 生と死を包含し
汚濁を集め 清流へ流し去る
わたしは神話を愛する
相殺する憎しみと共に
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