比喩はままならぬ/アラガイs
。このことから二人はゲイの関係にある。と臆測で読むことができます。このような場合の比喩、つまりこの蒼い薔薇の花片などはまだわかりやすい一例ですが、難儀なのが「空を見上げると真っ赤な太陽の鯨が深く地中の底に潜航した」。こんな風に書かれてしまうとこれだけではちんぷんかんぷん、まったく意味不明で思考は停止されてしまいます。まずこの「真っ赤な太陽の鯨」これをどのように読み解けばいいのかわからない。これは思いつきに促されているだけだろう。いや、まてよ、赤いとは血の色でもあり、食物や植物の色でもあり、動物ならば鳥の混ざり合う色でもある。それが太陽に染まり鯨に導かれる、とは何か。そこでわたしならばとあたまを巡ら
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