ザ・リバー(海に流れ着くためとは限らない)/ホロウ・シカエルボク
、それはそれまでのものとはまったく違うものになってしまう、そこにはスピードという感覚があり、制御という感覚がある、どんなに速く走ることが出来るレーサーだってカーブではアクセルを緩める、ステアリングやサイドブレーキやなんかを使って、そこを一番効果的に曲がる方法というものを経験で手に入れる、そうすることで結果的に、彼はスピードを落とさずに生きることが出来る…俺は、暴走するのが好きだった、とにかくぶっ飛んで、闇雲に叩きつけるのが好きだった、快感だった、それ以外にはないとまで思っていた、でもそれはある時変った、俺は食い散らかす犬だった、わかるか?それはすべてを飲み込んではいないということだ、それに気づいた
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