嘲笑的な薄闇の中で強制的に見開かれた目を/ホロウ・シカエルボク
などすべてただ起こっているだけのものなのだ、それがどういったものなのか決めたいやつが、あれこれともっともらしい意見を並べ立てているだけのことだ―そんなことをしてなんの意味がある?ひとつの式だけを選べば、あとの式は目に入らなくなる、結論なんてものはこの世には在り得ない、断定に頼るのはそいつが間抜けだからさ―夜は薄布をだんだんと重ねるように深くなる、表通りを行く人も車も途切れがちになり始めた、明日から天気は崩れるとウェザーニュースは告げている、雨粒は見つめ続ける夜に、見つめ続ける闇に、いくつもの銃創を開けていく、水のイメージ―夜が血を流しているようだ、俺は血にこだわり過ぎる、おそらくはそれを見つめよう
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