メディシン・ボトルの中の動脈の色彩/ホロウ・シカエルボク
かなグラデーションやニュアンスによって微かに感じられるもののなかにある、そんなふうに語られるべきということではない、それはそんなふうに語られることでしかきちんとした意味を持たない、それを語るためだけに並べられた無数の言葉はまるで鋭い先端を上に向けて並べられた無数の針のようだ、少しずつ触れる、激しい痛みに貫かれないように、注意深く、そうして覚え込まされた言葉は自ずと次の階層を求めるだろう、あるいはそこが新しい階層になっていくのかもしれない、たった一つの言葉で、たった一篇の言葉で語ることなど出来ない、そうして今用意出来るなにもかもをテーブルに並べ終えたら朧げに輪郭くらいは感じることが出来るかもしれない
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)