メディシン・ボトルの中の動脈の色彩/ホロウ・シカエルボク
ンに居る連中に向かって語り掛ける言葉などない、正直さは多様化している、地層の一階層だけを抜き出して歴史などと呼ぶのは不自然な気がしないか?それはすべての成り立ちを見極めて初めて使われるべき言葉だろう、言葉は思考の地層なのだ、言葉を使い続けたものは次第に積み上げられ色分かれしたそれをなるだけ正確に語ろうとする、当然一言でなど片付けられはしない、それは幾つかの詩篇になるかもしれない、もしかしたらある時点から語られたことのすべてが、そのことについて話しているかもしれない、何度も言ってきたことだが真実は追い求められるべきではない、語られるべきではない、語ることが出来る真実は本当のことではない、それは僅かな
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