趣味で詩を書いてるなんて/こたきひろし
振り返って見たら
記憶にない女性が立っていて親しげに笑みを浮かべておられた
もしその人が男だったら俺は険しい顔つきで答えたに違いないが
すこぶる美女だったから
つい俺は微笑み返しをしてしまった
しかし見覚えのない相手だったから
当然聞かない訳にはいかなった
「どなたですか?思い出せないんですけれど、以前どこかでお逢いしましたっけ?」
「いえ初めてですよ。貴方様に声をかけるのは」
と彼女は言った「初めてですけど、ずっとずっと貴方の側につかず離れずに見守らせて頂いてきました」
「はい?どういう意味でしょう?」
俺は単純に意味がわからずにキョトンとしてしまった
すると彼女
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