趣味で詩を書いてるなんて/こたきひろし
彼女はおもむろに答えた
「私は貴方の詩の精です」
あまりにおかしな事を言われたので俺は相手を「アブナイ人の類い」だと思ってしまった
いくら美人で優しい女性でもそういうのは勘弁して欲しかった
「そうですか。でも申し訳ないけど急ぎの用事を思い出しましたので失礼しますね」
すると彼女は引き留めた
「えっ何で、私は貴方の詩の精なんですよ。けして怪しい者じゃありませんから」
と彼女が言ったので
「たしかに俺は詩に取りつかれていますし、正直無類の女性好きですけとね。貴女がとても安全な方ならお近づきになりたいですよ。でも、やっぱり生身の女の人じゃないと実感わかないですから」
すると彼女は言った
「やっばり貴方は詩人を装いながら中身はただのスケベだったんですね。幻滅しました」
それで俺はすかさず答えた
いくら詩人でも男は男ですから
と
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