知ろうとするそのときにだけ大きく見開けばいい/ホロウ・シカエルボク
だ、俺は震えている、全身を駆け巡る微弱な生体電流に感電している、そういうことは必ずある、探し過ぎた爪は痛みを感じるものだ、そうは思わないか?ある種の確信めいたものに到達するには途方もない時間がいる、おまけにそれは流動的に過ぎる、流れを失うな、けれどある時にはとどめなければならない、そんなものの扱い方など子供の内にわかるようなものじゃない、確信のある連中なんか捨て置いておくことだ、彼らは楽な手すりを掴んでよっと一度這い上がっただけなのだから…進んだのか?どこへ?上に登ったのか、前に進んだのか、後退したのか、地下へ潜ったか―本当にどこかへ行こうとしている連中にはそんなことまるで理解出来ない、なぜなら彼
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