知ろうとするそのときにだけ大きく見開けばいい/ホロウ・シカエルボク
 
そのことで生まれたいくつもの軋轢への…理由など求めることに意味はない、そう、何度も言ってきたことだ、理由には意味はない、行動し続けることだ、けれど―理由をないがしろにしてしまうこともまた愚行だ、あやふや過ぎる動機には腑抜けた意思しか語ることは出来ないだろう、ふたつの極の間を絶え間なく行き来することだ、速度を変え、視点を変え、感情を変えて…あやふやな、曖昧なものでありながら、見失ってはならない線というのは必ずある、ヒトの骨格のように確かなもののことだけはきちんと感知していなければならない、俺たちは生きながら骸骨にはなり得ない、だから内側を剥き出しにしようとする、人生に食い込み過ぎた連中の末期症状だ、
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