身辺雑記と、詩について思うこと/田中修子
であったことを、できればもうこれ以上このようなことが起こらないことを。
けれどもたぶん今日もあの地で、人は血を流しているのだろう。
「あまりにも当たり前なのです」私のつたない英語能力で彼の言葉を読み解くとこうなる。「テロリストはどこにでもいて、毎日友人が死んでいく。おかしくなりそうだ」
なぜ、なぜこんなことが起こるのだろう。
彼はいま戦場にいる。
けれども、テロリストの側にも「正義」があるのだろう。
あの、こと切れた兵士たちにあったかもしれない未来というもの。
彼らにも、家族がいたろう、愛する恋人がいたろう、かつての私のように、ほとんどなにもなくとも、希望だけはあった
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