身辺雑記と、詩について思うこと/田中修子
 
積み重なって転がされ、からだのあちこちが少しずつあり得ない方向に歪んでいる、血を流した兵士たちの遺体の写真があった。こと切れているのがひとめで分かったのはなぜだろう。綺麗に軍服を着たままの人、少しだけ軍服が剥がれて地肌が見えている人。となりには乾いたり或いは生々しい血が薄く塗り重ねられたような、グレーのタンカがあった。

なんてこと。

その瞬間、私は何かを、神に祈った。祈る、という行為は私にとってとても久々なものだった。神というものがなんという存在なのか、私にはわからない。それでも何かとても大きなものに対して、私は祈った。私の友人の無事を、そして亡くなった兵士たちの最後の想いが安らかであ
[次のページ]
戻る   Point(7)