本能と理性の境界のあいまいな場所から/ホロウ・シカエルボク
ってるか、詩なんて考えなくても書くことは出来るんだぜ…肉体はビートを感じるか、そのことはすごく大事だ、出来る限りのものは削ぎ落して、感知出来るものを少しでも増やすことだ、すべては自分自身というひとつの生きものだ、心と身体を分けて考えるのは言い訳ってもんだぜ…俺はカーテンを開く、内側に昨日がべっとりと張り付いているせいで真夜中よりも暗い、俺はそれが暗喩しているもののことを知っている、そうしたもののために俺の意識は反芻と変換を繰り返す、楽曲化された不協和音を譜面に起こすみたいに―こんなこといつかもあった、こんなふうにいくつも書いた、そんなことを考えながら―おそらくそこにはなにかしらの理由はあるだろう、
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