本能と理性の境界のあいまいな場所から/ホロウ・シカエルボク
 
らね…人生において間違いなど犯したことなど一度もないっていうような顔してる連中が砂利みたいにそこら中で小さな音を立てている、そうだね、気が向いたら相手してやらなくもないけれど…生きる理由だの人生の意味など、社会的あるいは人間的価値観など俺はもうついぞ気にしたこともないけれど―そういうのはひとりで立てないやつらの松葉杖みたいなもんだからね―気にすることがあるとすればこれから何を書くのかっていうこととこれから何を覚えるかっていうことぐらいさ、結局のところ、そいつの意味はそいつ自身が示していくしかない、そこにはそいつが持っているすべてのものが含まれる、思考はもちろん、筋肉や骨格なんてものも全部さ、知って
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