複雑性PTSDという病、メンタルハラスメントにあってからの再発と回復/田中修子
 
」と人に説明することもある。

いじめに遭ったり、通りすがりにレイプに遭ってもなるし、震災に遭ってもなる。
事故や事件を目撃しただけでもなる場合があるし、友人や近親者が自殺してしまい、「なぜ気づけなかったのか」と自責の念にかられて、すぐれない気持ちが続くようであれば、それもまだ一種の罹患である。
また、ある種のひとびと、絶対に自分は精神疾患とは関連がないという否認や防衛の強い人々にとって、頭痛やめまい、腹痛などの身体化表現というかたちをとることもある。
そうして、私にでた症状、アルコール依存症、自傷行為、拒食・過食、過食嘔吐、醜形恐怖、視線恐怖などは、PTSD諸症状の典型である。


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