不自然な迷子に関しての思惑について/ホロウ・シカエルボク
けなく出た、もしも本当にそうなら、そこらへんの軒先にこのコートを縛り付けて、自分を絞首刑に処して、あらゆるものを垂れ流して死んでやろう―まあ、問いに問題があった、いくら退屈していたからって、こんな問いを自分に投げかけるなんて―!ぼくは自分を馬鹿にしてしまった、なので、そこからは何も考えずに歩くことに決めた、とりあえずはどこか、先の望みのあるようなところに出なければならない、それにしてもどうして、こんなところに迷い込んでしまったのだろう?迷うような要素はひとつもなかったはずだった、この辺りの地理は把握していたし、第一、どこかに迷い込むような道など他にはないはずだったのだ…地図に記載されていない、いま
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