不自然な迷子に関しての思惑について/ホロウ・シカエルボク
た、ぼくは完全に間違えたのだった、歩いても歩いても、誰か住んでいるのかどうかわからない無機質な家が延々と並んでいるばかりだった、ゴースト・タウンに居るみたいだった、せめてあからさまな廃屋でもあれば、潜り込んで明日の朝まで落ち着かない眠りを繰り返すくらいのことは出来るかもしれないのに、それすらも期待出来そうになかった、出来る、出来ない、わかる、わからない、いったいどうしてこんなことばかり考えているのだろう、ぼくが人生において求めてきたものはそんな価値基準ではかれるものばかりに過ぎなかったのだろうか?どうしようもない現状から逃れるかのように意味のない自問自答をしてみた、けれど、答えはあまりにもあっけな
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