真夜中、旋律のない第一楽章/ホロウ・シカエルボク
 
んな風に感じた、実際、そんなものに関心を寄せることにどんな意味があるのかはわたしにはわからない、それが自分にとってなんらかの解答や悟りを寄こしてきたことなどこれまでに一度もなかったような気がする、おそらくは本当にそんなことに意味などはないのだろう、人生における様々な雑事と同じように、ただそれはそういう風になってしまう、しいていえばどうしても爪を噛んでしまうことをやめられないとか、そんなものに似た習性のようなものなのだろう、また始まったな、と、わたしは無意識の片隅あたりでそんなことを考える、ただただどこかで時計が動いている、そういえばこの部屋にはアナログ時計がかかっていたな、わたしは初めて知ったかの
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