生きてきたこと:Part 2.1/由比良 倖
僕はときどき、本当に殺しあいをしていた。そしてそれがおかしいとも何処かで思っていた。僕は眠ろうとした。僕の腕を強く掴んでいる誰かがいて、目を開けると、それは僕の反対側の手だった。あるときラブライブのポスターを見ていると不意に「そうか! 小室哲哉とニック・ドレイクは親戚なんだ!」と閃いた。何故かというと、同じコードを使って曲を作っていたからだ。何故こんな簡単なことに気付かなかったんだろう? 僕は友人に電話するか、論文を書こうと思った。何故ならそのことに気付いたのは僕が初めてだからだ。なのに急にその確信はゼロになって、僕は自分の頭がおかしいと確信し、自尊心がまた砂の城みたいに崩壊した。
幻聴は恐か
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