壁を這うワニ/即興ゴルコンダ(仮)投票対象外/こうだたけみ
有楽町のプラネタリウムを見に行くことになった。休日は混み具合が読めないので、三時間前に行ってチケットを買った。さて、お茶をするだけでは潰せそうにない三時間。私は迷わず「あそこ行こうよ」と言った。IMTだ。
隣を歩く友人は、目鼻立ちがはっきりしていてゆるくパーマをかけた明るい色のロングヘア。花柄のワンピースをひらりと一枚で着る。もちろん足元はパンプス。女子力が抜群に高い。
一方の私は、職場の後輩に「遠くから見ると星野源タイプの男前」と言われるほどの短い黒髪ショート。顔は、何をか言わんや。体型隠しのシャツワンピースにスキニーパンツが欠かせない。足元はいつだってスニーカー。
ぱっと見、正反対
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)