文明論から「無」を語るに至る/マサヒロK
 
の中から何かを選択し、それを明確化、特殊化するということです。本来名前のないものに名前を付け、その特性を抽出し、使いやすい形にし、それを組み合わせ道具を作る。そして一度何かに名前を付けてしまったら、あとは能率的にそのものを取り出すことができます。言葉によって人間は、能率的な社会を作った。「選択」とは、「能率化」をも意味しています。
道具に限りません。人間とは、何か名前の付いたものを選択しそれをうまく組み合わせ、あらゆる状況に使っています。自分の気持ちさえも言葉で表現しています。適当な言葉がなかったら、既存の言葉を利用して、新たな言葉を作ればいいのです。実際、最初は数少なかった言葉も、それを派生さ
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