『ぼくと猫のフーの冒険』/beebee
」とママは呆れて、台所へ返って行きました。
しばらくすると、本当にぬくぬくして来て、やっぱりぼくは眠く
なって来ました。すると、布団の向こう側にフーが頭を突っ込んで
来て、むっくりとフーの顔が見えました。
「こいつ。」とぼくは言いながら、フーを捕まえようとさらに奥へ
奥へもぐり込ん行きました。逃げようとするフーの尻尾が、赤外線
ランプの赤い光の中で揺れます。ぼくはフーの尻尾を掴かもうと、
必死で手を伸ばしました。その途端です。
「うわっ、ひぇー。」ぼくは叫び声を上げながら、暗い穴に落ちて
しまいました。奥にもぐり過ぎて、掘りコタツの穴に落ちたのでし
ょう。目の前が真っ暗になり
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