『ぼくと猫のフーの冒険』/beebee
 
り回りますが、どうしようもあり
ません。追いかければ追いかけるほど、ピュッと、水鉄砲にやられ
てしまいます。
「ちょっと、フー、落ち着いて。」と白い犬が言いますが、聞きま
せん。
「そこで待っていろよ。」とフーは追いかけました。
「へへん。」と小さな赤い魚が飛び跳ねます。猫のフーは我慢でき
ずに、池に飛び込もうとしました。
「待って、待ってよ。」ぼくは猫のフーの尻尾を掴んで、引き止め
ようとしましたが、勢いあまって一緒に水の中へ落ちてしまいまし
た。
「きゃー。」水の中でくるくる回りながら声を上げました。底の方
にに暗い赤い穴が見えました。どんどん底に向かって沈んでいきま
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