『ぼくと猫のフーの冒険』/beebee
しました。
「だって寒いもの。」とぼくは口を尖らせました。
ぼくは近くに来たフーの尻尾を掴もうとして手を伸ばしました。
フーは素早く身をかわすと、ぼくの作ったレゴの動物たちをなぎ倒
しながら、台所の方へ逃げてしまいました。
「早く出なさい。」とママが言います。
「嫌だ、嫌だ。コタツの中を探検だ。」と言いながら、ぼくはコタ
ツ布団に潜り込みました。コタツの中は、赤外線ランプの光で真っ
赤です。むっとするような、暖かい空気がいっぱいでした。息がつ
まりそうです。ぼくは嘘寝をして、布団から両足を外へ出したまま、
じっと眠ったふりをして動かなくなりました。
「しょうがないわね。」と
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