たまです。/たま
 
たのだろうけど、守衛さんにはとんでもない連休になる。
泌尿器科の診察室はふたつあって、診察室の前の廊下に椅子が並んで、ふたりというか、二組の患者が腰かけていた。地元の人だろうか。診察室のドアが開いて担架で運ばれる老婦人もいて、やはり急患ばかりなのだろう。緊迫した空気が流れている。

私は尻が痛くて、椅子に座れないから立って待っていたら、
椅子で待つ二組が呼ばれる前に私の名が呼ばれた。どうやら電話で受け付けた順番らしい。ということは、もう一度守衛さんに感謝するしかない。
白衣の先生は無精髭が似合う若い男だった。
かなり男前だ。テレビドラマで売り出し中の若手俳優みたいで、少なからずオーラを
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