螺旋階段を昇って/こたきひろし
して食事の場所になっていた。出勤と退勤を打刻するタイムレコーダとタイムカードが置かれていた。
相田さんは下の名前を静子といった。けれどその名前を大きく裏切っていた。パブレストランでバイト始めた当初から元気でよく喋り賑やかな性格の女子学生だった。
静子さんはその年の一夏だけ私の前に現れて、私の中に嵐を起こしそして去っていった。
静子さんは自己紹介で「学校の友だちにはお静と呼ばれています」と言った。そして「お静と呼んでくれてかまいません」と付け加えた。
店はお昼の忙しい時間帯が終わると従業員が交替で四階の部屋で食事をとった。
厨房からは一人、客席担当から一人の組み合わせで昼食を含
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