午後十一時五十九分零零秒の空の下で/シギ
いくつもの散っていた花が、足元に ある
君は笑う 微笑む まるで 狂ったように
(嗚呼、コレは夢だろうか?)
呼ぶ声 忘れては居ない 君の声?
(だとしたなら、これはとんでもない悪夢だ)
翻るスカート 赤く染まった空も
(あの日に買った切符は何処へやっただろう?)
君と二人で急いだ 世界の終わり 世界の果てですら
(あれ無しでは、何処へも行けない)
僕は 脆く 脆く築き上げて
(君にも。会えない)
放さない 君は此処には居ないから
視線が 絡み付く窓のそばで
死線が 絡み付く屋上で
(嗚呼、やっと理解した。
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