午後十一時五十九分零零秒の空の下で/シギ
た。此処が終わりだ)
僕ははじめから理解していたことを繰り返す
花弁は雪のように舞う 足元が埋まる
僕が 君が 記憶が埋まる
白く 淡い赤の中へ
君は 笑う 微笑む 狂った 笑みだ
(世界を求めていたのは、彼女か、僕か)
歌声は 遠く 響き渡り
(あれは僕のか、彼女のものだったか)
それを覆うように響くのだ 断末魔が
何が正しいのか
何が間違っているのか
悪は何処だ
戯言
(そばに居ることがかなわぬならばと 壊したのは 彼女か 僕か)
(握ったナイフの重さを知っていたのは 彼女か 僕か)
僕か
はやく覚めろよ 僕の夢
僕自身の体がない 不可能 か
世界の果てでは 僕の体も 果てる
ただの言葉遊び
ただの戯言
僕は 言葉に生きている
(結局、最終の電車にすら乗ることは出来なかった)
世界の果て
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