干からびた流木を集めて人生と言う筏を組めば/こたきひろし
初の子供は女の子だった。三年過ぎてから産まれた二人目も女の子供だった。
我ながら計画的な出産だった。
それはいいとして。
女の子って可愛いよな。可愛くて可愛くて、もう男はいらないと思ったから三人目は作らなかった。
俺は臆病でひ弱な体だったから、男の子が反抗期になってもし暴れ出したら到底おさえられないと怖くなったから、男は欲しくなかった。それが偽らざる本音。
妻は、酷い偏頭痛持ちでいつも苛立っていた。外に出て働けない人だったからその分自分が必死に働いた。
娘二人は成長して中学に入った。俺は身を粉にして働いていたから子育ては妻に任せていた。
仕事は朝が早く帰りは遅かった。
だから俺
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