最後の夢の架け橋/秋葉竹
 


逢いに、飢えているのか。

冬の間、まるで導火線の火花を撒き散らし
恋心を待ち続ける歌を歌うのか。

水平線の朝日の静かだがゴシックで
低く刻まれる音がゆらぎながら、ゴゴゴゴゴ、と
まるで 、とあるマンガの効果音のように描かれるのか。

針の涙をこらえない黙った水夫の漕ぐ小舟は
忘れられた歌詞を思い出そうとする努力によって
前進している即席のモーターの回転音まで
聴こえている振りをする海の中に飛ぶ魚の夢を見るのか。

灯台の光を発する断崖から見た
遠く沖をゆく小舟に乗る銀髪のふたりの
少年少女のよっつの瞳は絡み合い感情が増し
上目遣いの男の子を誘う目を
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