淀みに浮かぶ、あれやそれ/
 
けきらない黒
っぽいやつ
とろりと排水口に溜まる
そして捨てる
今までも これからも
無感動な営みに
いつか
待ちくたびれていることも
忘れてしまう
川底に潜む角ばった石のように
色を持たない
可能性のひとひらとして

   * * *

空想世界では
あらゆる精神的な垣根を越えて
私たちの前に顕れては消える
選択肢が淀みなく循環するように
私は私を保つ
と同時に私の味方/敵/傍観者でもあるから
慈しみと嘲笑とが同居する
私には
叶えてはいけない夢がある

それ以外を些細なことに思わせる
蠱惑的ともいえるであろう夢を
叶えないように生きるのは滑
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