淀みに浮かぶ、あれやそれ/
 
は滑稽で

ひどく 億劫だ

何もかも


、と
既に数え切れないほどの先人たちが考えていそうなことを思いながら私は、

   * * *

歳を取るにつれ
明るみを求めるモグラをよく見かけるようになった気がする
それはきっと
アスファルトや巨大な影で地べたを飾ることを豊かさと感じる
ネズミの社会と少し混ざってしまった為である
と邪推する私は
あのモグラやネズミの目から逃げ惑う無力な人間の一人なので
彼らのうたは努めて聞き流すことにしている
私には毒だが暗さを知っていると息巻く彼らには薬らしく
その多くは少しでも元気になると
ピュアなミミズを旨そうに啜り
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