世界/由比良 倖
自明、生きていることの憂鬱と、肉体性の論拠に、消極的に準ずることの、一瞬の出来事、
の中に、その中に消えること、
の
必然。
4
奇跡を探す必要はない、何故ならそれは永遠と併存しているものだから、分からない、分からない分からない、何故なら……、私たちは永遠と、共にあるのだろうか?
それとも……やがてもヒロイックな現実主義が私たちを押し潰すのだろうか、地球の端から灰色の、やわらかな、弾幕……何もかもを包む雨は優しいだろうか?
欲求、欲求不安、手入れの行きとどいた、さらやかな不安。
あなたに触れようとした私の腕は私の腕なのか、あなたを包むのはいつまでそんな黒い霧なのでしょう
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